2025/05/20 11:27

マスク越しの会話が日常になったとき、
私たちはいつの間にか、見えない顔を想像で補うことに慣れていきました。
隠されているもの、欠けているものを見ると、
無意識のうちに「本来こうであるはず」という姿を思い描いてしまいます。
それはきっと、想像することで不完全さを埋めようとする、本能のようなものかと思います。
だからこそ、目の前のものが自分の想像とは異なる姿をしていたとき、そのズレに心が揺さぶられます。
さらにそれが、造形としても洗練された美しさを備えていると、その存在にいっそう強く惹きつけられてしまうのです。