2025/07/01 10:50

おそらく、ヘッド部分はかつて治療器として使われ、脚部は撮影用スタンドだったものと思われます。
どちらも、それぞれの機能を徹底的に追求する中で生まれた造形であり、無駄を削ぎ落とした構造には、それだけで成り立つ飾らない美しさが宿っています。
素材感、色合い、フォルム──すべてが異なる出自を持ちながら、このランプ全体には、合理性という共通言語による見事な調和が感じられます。
削ぎ落とされた美しさ同士を組み合わせることで、結果として生まれたのは、どこか装飾的にも見える新しい美のかたち。
いわば、矛盾するはずの「機能性と装飾性」が共存しているような、不思議な魅力をたたえています。